9月のスチールヘッド、ドリーバーデン、シルバーサーモン


9月のキーナイ半島南西部は観光客もぐっと減る。山には初雪が降り、シラカバやコットンツリーの葉も黄色く紅葉していく。

8月から遡上しているシルバーサーモンも、数は少なくなるものの、9月上旬まではまだ川のあちらこちらで見かけることができる。

9月に入ると、ニニルチック川、ディープクリーク、アンカー川は全て餌釣りが禁止となり、フライフィッシングかルアーのみとなる。これはこの時期遡上してくるスチールヘッドを保護するためだ。

シルバーサーモンは、エッグサッキングリーチ、シュリンプ、ウーリーバガー、ミッキーフィンなどで釣ることができる。タックルは、フライが重たくないときは#5/6、重たいフライを使うときは#7/8が適当だろう。

スチールヘッドは例年8月にはポツリポツリと釣れ出し、9月の下旬辺りに遡上のピークを迎える。スチールヘッドはフライをよく追う。黒やオレンジのウーリーバガー、サーモンエッグを模したグローバグ、そのほかビーズなどでも釣ることができる。タックルは#5-6で十分。フローティングラインの先にレッドコアーラインなど脱着式のシンキングリーダーを付けるか、場所によってはストライク・インジケーターをつけてルースニングで攻める。スチールヘッドはキャッチアンドリリースのみなので、十分注意して楽しみたい。

またこの時期は婚姻色に染まったドリーバーデンを釣ることができる。アンカー川の上流部には、ドリーバーデンが結集するポイントがいくつかある。黄色い落ち葉の舞う中で、婚姻色に染まったドリーバーデンを釣るのは至極の楽しみだ。ビーズ、スプルースフライ、ヘアズイアーニンフ、マゴットのほか、時としてドライにも反応する。アダムスやウルフなど、ベーシックなパターンをいくつかベストに入れておきたい。

9月は、静けさのなか最高のフライフィッシングを楽しむことができる。ホテルの価格も下がり、どこへ行っても混雑することはない。ただ天候だけは変わりやすいので、余裕を持ったプランを立て、雨具や防寒着はきちんとしたものを持参したい。

2009.08.16