キングサーモンの溯上数を毎日チェック!

サーモンの遡上数チェックは、私たち日本人アングラーが入手できる貴重な情報の一つだ。

アンカーリバーには、遡上数計測のための堰が設けられていて、アラスカ州狩猟漁業局がキングサーモンの全遡上数を日々チェックしている。

このデーターは下記サイトにてオンラインで公開されている。
http://www.sf.adfg.state.ak.us/FishCounts/index.cfm/FA/main.home

今年は水位が少ないせいか、遡上数の立ち上がりが遅れたが、5月28日木曜日の雨の影響で明らかに遡上数が増え始めた。

アンカーリバーのデータは、周辺のニニルチック川やディープクリークの釣り状況を予測するのにも役立てることができる。

遡上が遅れ気味の分、これからキーナイ半島南部に向かおうとしている日本人アングラーには朗報と言える。やはり今年も解禁第三週あたりが狙い目と思われる。

Anchor Riverのキングサーモン溯上本格化の兆し!

例年に比べて遡上数の増加に遅れが見られたアンカーリバーのキングサーモンも、5月27日の水曜日には本格化の兆しが見え始めた。

シルバーフィン・ガイドサービス(アラスカ)の現地日本人スタッフであるFukutaro氏も見事なキングサーモンを仕留めた。

詳しい状況はシルバーフィンのブログ(英文)に掲載中。

今年こそアラスカでキングサーモンを

私がこの手でキングサーモンを釣り上げるまで、何回アラスカに通っただろうか。

二十歳前後の頃、バックパックに釣具とキャンプ用品を詰め、アラスカとカナダを旅して回った。

はじめはキングサーモンに特別な関心はなかった。とにかくアラスカで、何でもいいからサケマスの類を釣れればそれでよかった。ガイドを雇うお金も意思もなかった私は、カヌーで川くだりをしたり、山の中の湖を目指してハイキングしながら、野宿をしてニジマスやグレイリングを釣っていた。

回目かのアラスカで、フライでサーモンを釣る体験をしてから、私のサーモンフィッシングに対する考え方が変わった。フライはルアーと異なり軽量なため、バックパッキングをしながらの釣り旅にはもってこいなのだ。その旅行の最後に、アンカレッジの書店でフライに関する書籍を買い集め、帰国した。そして次のアラスカ行きまで、アラスカで用いられている主なフライを一通り巻いた。

再びアラスカに来たのは2003年の5月。ちょうどホーマースピットラグーンにキングサーモンの第一陣が近づいていた頃だった。砂浜にテントを張り、早速出漁した。新鮮な群れがいるときは、何を投げたとしても釣れる。案の定、数キャスト目でメスのキングが釣れた。

その釣り場で知り合ったのが、シルバーフィン・ガイドサービスのギャリーだった。彼は私に、地元の餌釣りのやり方を教えてくれた。地元で長い間培われてきた釣り方で、とてもシンプルかつ効率的だった。もちろんフライより釣果は格段によかった。

彼に連れられて、私はアンカー川、ニニルチック川、ディープクリークへキングサーモンを釣りに行った。ラインを持つ指先にダイレクトに伝わるキングサーモンの強烈なアタリ、そして強い合わせと同時に走り出す魚の動き、全てが最高の体験だった。

もっと早くにこの釣り方を知っていたらよかったのに、と思った。たしかに、自分でリサーチをし、ガイドに頼らずに異国の地で見知らぬ魚を釣るのはとても楽しい。

しかし同時に、ガイドに出会わなければ知ることのできないことも沢山ある。地元の人しかしらないとっておきの釣りの楽しみ方やポイントなどの情報は、ガイドと過ごす数時間の間に手にすることのできるかけがえのない情報だ。ガイドを雇うことで、この地域とのつながりがぐっと増し、旅の楽しみを深めてくれるのだ。

なぜ釣り人はキングサーモン釣りにはまるのだろう。それは、大物を釣り友に自慢するためや、大物釣りの興奮を味わうためだけではない。ガイドとの人間関係を通じて、アラスカ内外の釣り人のネットワークに
つながること、それがこの釣りの大きな魅力なのではないだろうか。



⇒ キーナイ半島南部のキングサーモンのシーズンは5月下旬~6月中旬。シルバーフィン・ガイドサービスでも随時予約お問い合わせを受け付けています。

参考サイト

09年のおススメ② 7月中~下旬のハンピークリークのチャム&ピンクサーモン

アラスカのサーモンフィッシング、と聞いて、どんな情景を連想するだろうか。

清冽な流れを埋め尽くすサケの群れ。その中にフライを投げるごとに魚がアタックし、フライを魚がくわえるのを目でみて合わせる。文字どおりの入れ食い。そして釣れる魚は全てサケ、サケ、サケ。

そんなとっておきの釣り場が、シルバーフィン・ガイドサービスのホームグラウンドのひとつ、ハンピークリークだ。

7月中旬から下旬にかけて、この川にはものすごい数のピンクサーモンとチャムサーモン、そしてドリーバーデンが遡上する。川の大きさは小さく、ちょうど多摩川の支流の大丹波川くらいだろうか。水はすんでいて、底まではっきりと見える。

この川に行くには、ホーマーからウォータータクシーと呼ばれる渡し舟をチャーターしなければならない。しかも接岸のタイミングが難しく、入り江の地形を熟知した船長の運行する船でなければ近づくことができない。さらに、船を下りてから地図に記載されていない山道を小一時間ほど歩いてようやく釣り場に到着する。カチェマク湾州立公園は黒熊が多いことで知られるが、この川もそのエリア内であり、黒熊の糞があちこちに点在している。

しかしその釣り場についた瞬間、その苦労は全て報われるといっても過言ではない。突然風景が開け、目の前を文字どおりピンクサーモンやチャムサーモンが右往左往しているのが見えるのだ。高鳴る胸をなでおろし、荷物を岸に置いてから、この川で実績のあるフライをラインに結び、ファーストキャスト・・・もしここで魚がかからなかったら、それは興奮のしすぎで合わせそこねているせいだ。ひとつのフライに何匹もの魚がアタックしてくるのだから・・・。

ここで一体一日に何匹の魚がつれるのだろうか。正確に数えるには、おそらく鉛筆で紙に正の字を書いていくしかないだろう。入れ食いとはこのことであり、フライでのサーモンフィッシングが他のどの釣り方よりも効果的であると錯覚してしまうだろう。

日本人にもおなじみのチャムとピンク。食味はキングやシルバーには劣るものの、釣り味は決して劣らない。疲れ知らずのチャムのファイトと、海から遡上したばかりのピンクの力強い引きは、何度も記憶の中によみがえる。

アラスカといえども、このような場所での釣りは、水上飛行機をチャーターするか、ラフティングやカヌーで川くだりをしないとなかなか味わうことができな い。ハンピークリークなら、水上飛行機に比べて格段に割安なウォータータクシーで行くことができるし、ホーマーに滞在しているのであれば、スケジュールに 無理をしないで、最高の日帰り釣行が楽しめる。

シルバーフィン・ガイドサービスでは、今年も7月中旬~下旬にかけてハンピークリーク釣行を開催する。昨年この川での釣りを体験した釣り客の方が、数日の予約を入れているとのことだ。日本語での予約お問い合わせも受け付けている。この夏、最高の思い出となるハンピークリークでのチャム&ピンクサーモン釣りを体験してみてはいかがだろうか。




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09年のおススメ① 6月上旬のキングサーモン

今年も5月に入り、いよいよキーナイ半島南部のキングサーモン解禁が近づいてきた。

シルバーフィン・ガイドサービスのホームグラウンドである、ニニルチックリバー、ディープクリークの2河川が一番最初に解禁されるのは5/23(土)–25(月)である。この週末はメモリアル・ウィークエンドと呼ばれるアメリカの全国的な連休だ。アラスカ各地のキャンプ場や釣り場も多くの人でにぎわう。 次に解禁されるのが5/30(土)–6/1(月)、そして6/6(土)–8(月)だ。

この中で一番おススメなのが、三番目の6/6(土)–8(月)だ。この時期は、通常この2河川のキングサーモン遡上のピークにあたる。解禁当初ももちろん釣れるが、年によるばらつきが多いのも特徴だ。これは、釣り人の多さというよりは、年によって雪解け水がかなりの量になり、水位が安定しないことが原因である。一方、三番目の6/6(土)–8(月)までには、水位も遡上数も安定し、絶好のコンディションが期待できる。

6月上旬にアラスカ釣り旅行に出かけるのであれば、是非6/6(土)–8(月)にキーナイ半島南部でキングサーモンを狙えるスケジュールを組むことをおすすめする。

また、ニニルチックリバーとディープクリークが禁漁の間も、カシロフリバー、ホーマースピットラグーンなどではキングを狙うことができる。水曜日に解禁されるアンカーリバーもおすすめの場所のひとつだ。また川でのキングサーモン釣りのほかに、ハリバットを釣らせる釣り船もこの地域で多数営業している。

キーナイ半島南部は、アンカレッジから車で4-5時間ほどだ。キャンピングカーで釣り場に隣接するキャンプ場に滞在し一日中好きなときに釣りを楽しむのもいいし、レンタカー+ロッジの利用で一日の終わりに備え付けのバーベキューグリルで釣りたてのサーモンを焼きながら釣り友だちと一杯やるのも最高だ。

成田からは、ポートランド、シアトル、サンフランシスコに飛び、アラスカエアラインに乗り換えてアンカレッジまで飛ぶのが一般的だ。またバンクーバー経由のルートも運行しているようだ。

09年5/6現在、シルバーフィン・ガイドサービスのオーナー・ギャリー氏に確認したところ、若干の空きがあり、まだ予約可能とのこと。最高のコンディションのキングサーモンを狙うことができるこの6月の解禁日はリピーターも多く、一度体験すると多くの釣り客がやみつきになるという。

アラスカのキングサーモンというと、キーナイリバーの船竿による船釣りが定番だが、キーナイ半島南部までもう2時間ほど足をのばし、軽量なタックルでより豪快なキングサーモン釣りを楽しんでみてはいかがだろうか。


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