09年のおススメ② 7月中~下旬のハンピークリークのチャム&ピンクサーモン

アラスカのサーモンフィッシング、と聞いて、どんな情景を連想するだろうか。

清冽な流れを埋め尽くすサケの群れ。その中にフライを投げるごとに魚がアタックし、フライを魚がくわえるのを目でみて合わせる。文字どおりの入れ食い。そして釣れる魚は全てサケ、サケ、サケ。

そんなとっておきの釣り場が、シルバーフィン・ガイドサービスのホームグラウンドのひとつ、ハンピークリークだ。

7月中旬から下旬にかけて、この川にはものすごい数のピンクサーモンとチャムサーモン、そしてドリーバーデンが遡上する。川の大きさは小さく、ちょうど多摩川の支流の大丹波川くらいだろうか。水はすんでいて、底まではっきりと見える。

この川に行くには、ホーマーからウォータータクシーと呼ばれる渡し舟をチャーターしなければならない。しかも接岸のタイミングが難しく、入り江の地形を熟知した船長の運行する船でなければ近づくことができない。さらに、船を下りてから地図に記載されていない山道を小一時間ほど歩いてようやく釣り場に到着する。カチェマク湾州立公園は黒熊が多いことで知られるが、この川もそのエリア内であり、黒熊の糞があちこちに点在している。

しかしその釣り場についた瞬間、その苦労は全て報われるといっても過言ではない。突然風景が開け、目の前を文字どおりピンクサーモンやチャムサーモンが右往左往しているのが見えるのだ。高鳴る胸をなでおろし、荷物を岸に置いてから、この川で実績のあるフライをラインに結び、ファーストキャスト・・・もしここで魚がかからなかったら、それは興奮のしすぎで合わせそこねているせいだ。ひとつのフライに何匹もの魚がアタックしてくるのだから・・・。

ここで一体一日に何匹の魚がつれるのだろうか。正確に数えるには、おそらく鉛筆で紙に正の字を書いていくしかないだろう。入れ食いとはこのことであり、フライでのサーモンフィッシングが他のどの釣り方よりも効果的であると錯覚してしまうだろう。

日本人にもおなじみのチャムとピンク。食味はキングやシルバーには劣るものの、釣り味は決して劣らない。疲れ知らずのチャムのファイトと、海から遡上したばかりのピンクの力強い引きは、何度も記憶の中によみがえる。

アラスカといえども、このような場所での釣りは、水上飛行機をチャーターするか、ラフティングやカヌーで川くだりをしないとなかなか味わうことができな い。ハンピークリークなら、水上飛行機に比べて格段に割安なウォータータクシーで行くことができるし、ホーマーに滞在しているのであれば、スケジュールに 無理をしないで、最高の日帰り釣行が楽しめる。

シルバーフィン・ガイドサービスでは、今年も7月中旬~下旬にかけてハンピークリーク釣行を開催する。昨年この川での釣りを体験した釣り客の方が、数日の予約を入れているとのことだ。日本語での予約お問い合わせも受け付けている。この夏、最高の思い出となるハンピークリークでのチャム&ピンクサーモン釣りを体験してみてはいかがだろうか。




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